COLUMN

《GGA優勝者コラム》
ジーズアカデミーで
学んだ生き方
~鈴木宣彦さんの場合~


G’s ACADEMY スタッフの前田です。2021年11月に開催した、東京LAB・東京DEV合同『GLOBAL GEEK AUDITION』の優勝を勝ちとった、東京DEV20期・鈴木宣彦さんより、G’s ACADEMYでの日々を振り返ったブログを寄稿いただきました!

ジーズアカデミーでの半年間を初心者からプログラミングを始めたときに感じる苦悩や悩みについてもリアルにつづってくださっています。ぜひご覧ください。

suzukinobu

鈴木 宣彦 DEV20期卒業

Nobuhiko Suzuki

早稲田大学第一文学部在学中に全国オリジナルカクテルコンテスト優勝。卒業後、新卒より広告代理店にて、コピーライター・マーケティングプランナー・デジタルプランナーなどを歴任し、読売広告賞、宣伝会議賞、京都広告賞等受賞。飲食店経営をしていた実家での課題感から、G’sACADEMYにてプロダクトを開発し、2021年11月のGGAで優勝。経済産業省主催始動Next Innovator2021採択。

はじめまして。東京DEV20 期(週末集中DEVコース)の鈴木宣彦です。

2021年11 月のG’s ACADEMYの卒業ピッチコンテスト “GLOBAL GEEK AUDITION(グローバルギークオーディション)で優勝しました。優勝できたことはもちろんとても嬉しかったですが、何よりもこの半年間G’s ACADEMYに通ったことで、考え方・生き方が大きくアップデートされました。
このお話は私の2期後輩にあたる、DEV22期の入学式でも祝辞として述べさせていただいたのですが、半年間でやってよかった/やらなくて後悔した3つのことを中心にシェアできればと思います。

目次

1. もっと早く、プライドを捨てればよかった。

2. とにかくまずはGIVE。助けてほしい人ほどGIVE

3. 完璧を求めない。頭がおかしくなりそうでも進む

4.番外編.GGA入賞を求める人へ

半年間で、やってよかった/やらなくて後悔した3つのこと

もっと早く、プライドを捨てればよかった

まず一つ目に、もっと早くプライドを捨てればよかったという点についてです。

私の通っていた週末集中DEVコースは、平日は働きながら週末にG’s ACADEMYに通うという人が多く、入学前に選抜試験もあるため、自分でいうのもあれですが、非常に優秀な人が多かったです。

私のような大企業サラリーマンはもちろん、すでに起業している人や会社役員、省庁に勤めている人から学生まで、多岐にわたります。

試される「検索力」と「質問力」

しかし、そんな優秀な人たちでも、なかなかプログラミングは手ごわいです。

入試などと違って暗記だけではどうにもなりませんし、答えを自分だけでは見つけられないときが非常に多くあります。

その時に必要なのが「検索力」と「質問力」です。

「検索力」については、Googleという優秀な相棒にとにかく自分の画面に出ているエラーや、やりたいことについて打ち込みまくるしかないのですが、Googleといえども答えてくれないときが 訪れます。

その時に必要なのが「質問力」です。

「聞くこと=恥」ではない

G’s ACADEMYのいいところの一つは、この「質問力」が身につくという点、そして生徒同士で教えあうP2P(Peer to Peer)により、インプットだけでなくアウトプットすることで知識が定着していくことだと思っています。

しかしプログラミング初心者だった私は、最初「こんな初歩的なことを質問していいのだろうか・・・」という恥ずかしさから、なかなか質問ができませんでした。

質問をしなくても、毎週末の課題提出の時間は、待ってくれません。刻一刻とむなしく時間が過ぎていく中で、質問のタイミングが遅れるほど、どんどん崖のふちに追い込まれていくような、そんな感覚に襲われます。

そこで質問ができないクラスメイトは、そのまま G’sを去っていくことになるのですが、何のために G’sの門をたたいたのか、そのことを思い出しながら、プライドを捨てて質問を繰り返しました。(忙しい中で何度も何度も助けていただいたクラスメイトや講師やチューターのみなさまにはこの場を借りて大きな感謝と謝罪の意をお伝えしておきます・・・)

「質問力」とは、相手の立場にどこまで立てるか

そして、質問するうえで、聞き方はとても大事であるということを、改めて学び、今までの自分の「質問力」の質の低さを反省しました。

具体的には、以下のような質問をしているクラスメイト(及び自分)がいました。

×悪い質問方法

 ① ●●がわかりません。どうすればいいでしょうか。

この記事を読んでいる方は、何が悪いのかすぐにわかるかもしれませんが、徹夜でコードを書く日々を過ごしながら、締め切りに追われると、時間がない焦りから、一刻も早く解決したい(解放されたい)という気持ちでこのような質問をしてしまいがちです。

でも、本人が何をどこまで理解できていないのか、それすらも整理できずに質問をしてしまう行為は、非常に自分本位ですし身勝手です。(改めて申し訳ありませんでした・・・)

時間がない時ほど、答えてくれる相手の立場に立って、丁寧かつ論点を絞って質問をすることが非常に重要です。

いい質問をしているクラスメイトは以下のような点を守って質問していました。

○いい質問方法

 ① どこまで調べて(URLも添付)、どこまで理解できているのか。

 ② どう動かしたいのか。

 ③現状はどうなっているのか。

 ④ 現状のコードを貼り付ける

上記のように質問している人には、みんなが回答をしてくれますし、解決するのも早かったように思います。この「質問力」はプログラミングだけでなく、仕事や今後の人生にも活きてくると感じ、このタイミングで身をもって学べてよかったなぁと感じています。

とにかくまずはGIVE。助けて欲しい人ほどGIVE

2 点目は、GIVE の重要性についてです。

私は恥ずかしながら、どちらかというと常に人に助けてもらってばかりで、TAKEばかりしている人間だったのですが、プログラマーの世界というのはとてもやさしい世界で、オープンソース、シェア文化が根付いています。

これは結構なカルチャーショックだったのですが、これを期にプログラマー文化に染まってみようと、まずは見返りを求めずにGIVE できることを探しました。

初心者でもできることはある

私はお世辞にもクラスの中でコードが書けるほうではありませんでしたが、誰かが質問していたら、わかる範囲で(わからないときもなるべく調べてみて参考になりそうなサイトを送ったり、slackのスタンプで応援したり、何らかのリアクションを)答えるようにしていました。

もちろん質問に答えられないことのほうが多かったので、知識以外でもできることを探しました。

もくもく会と呼ばれるオンラインの自習時間を設定し、クラスメイトにzoomに集まってもらって強制的に勉強時間を作ってもらうこともやりましたし(一緒だとさぼりづらいし口頭のほうが質問しやすい!)、もともとマーケティング系の仕事をしていたので、クラスメイトの事業企画に関しては、なるべく多くの企画にコメントし、面白かった他社事例を共有しました。

GIVE思考は身に着けることができる

今になって振り返ると、結局は主にプログラミングのコード面ではクラスメイトのみんなに助けてもらってばかりでしたが、もくもく会やその他のGIVEを繰り返しているうちに、時間を取ってコードを見てもらえたり、質問したらコメントをもらえるようになったり、ピッチの時に個別に応援メッセージをたくさんもらえたり、優勝してからもお祝いしてもらえたりと、GIVE したこと以上のものが返ってきました。

最初から見返りを求めていたわけではないですが、私にとっては、今後の人生においても「まずはとにかくGIVEしてみよう」という思考にアップデートできたことは非常に有益でした。

完璧を求めない。頭がおかしくなりそうでも進む

3点目は完璧を求めない、頭おかしくなりそうでも進むという点です。

コードというのは動いた時には本当に感動的ですが、大半はエラーとの戦いです。百戦錬磨の講師の方も、『いちいちエラーにむかついたりしていたら気持ちが持たないから、エラーは出るものだと考えて気にしない。』とおっしゃっていましたが小心者の私にとっては、毎回のエラーが絶望の時間でした。

そんな時に私なりに乗り越えるための方法を参考までに記しておきます。

離れること

まずは一回離れてみる、ということです。これはコードを書くのをあきらめる、ということではなく、いったんエラーが出ている箇所はそのままにして、別の箇所を書いたり、関連しそうな動画をYoutubeで眺めてみたりと、エラーの箇所から離れてみるということです。

大半のエラーは、タイプミスやスペースミスなどの、初歩的なミスが多いように思います。

しかし、エラーで絶望しているときは、なかなかそこに気が付くことができません。

自分のミスを客観的に見るためにも、一度離れてみることをオススメします。

真似ること

次にやってみてよかったことは、人のコードのコピーをしてみる、ということです。

G‘sの課題提出はGithubというツールを活用して提出するのですが、この方法の良いところは、クラスメイトの提出した課題のコードが見放題ということです。

同じ課題とは思えないレベルの高いアプリを提出してくる猛者もたくさんいるので、そういった人のコードをまずはそのままコピペしてみる、眺めてみるというだけでも、大きな発見がありました。

私はバスケットボールをずっとやっているのですが、スポーツでも音楽でも、好きな選手やアーティストのプレーを真似てみることが、上達への近道だったりすると思います。

コードも同様に、まずは自分がすごいと思ったコードをコピペしてみる、真似てみる、どうやって書いているのか自分なりに分析して、ちょっと書き換えてみる。そんな果てしない作業の連続が、ちょっとずつコードを理解するきっかけになると感じました。

調べること

あとは、ここまでもたくさん述べてきましたが、Googleのチカラをフル活用するということです。

検索すると、たいていのエラーは誰かが解決方法を共有してくれています。

「ああ、5年前にこの人も同じようにこのエラーにつかまって悩んでいたんだなぁ。」と考えるとそれだけで少しだけ自分の中の絶望感が緩和されます。

時にはその解決策の記事や動画が海外のプログラマーのものだったりするので、英語を読み解く必要もありますが、プログラマーのやさしい世界が、検索の先には無限に広がっています。逆に言えば、検索しても出てこない場合は、スペルミスやスペースミスや改行ミスなど、ケアレスミスであることを疑うことができます。

質問の質が上がる

そしていま述べてきたこれらの方法を一通り試してみて、それでもわからなければクラスメイトや講師やチューターの方々に質問してみましょう。ここまでやって分からなければ、ある程度自信をもって(?)質問ができるようになっていると思います。

GGA入賞を求める人へ

これまで、半年間でやってよかった/やらなくて後悔した3つのことを中心にシェアしてきましたが、GGA での入賞及びその先を見据える人に向けて、G’s ACADEMY 期間中にやっておいたほうがいいことを書いておきます。

やりたいことを早めに決める

まずはとにかくやりたいことを早めに決める、これが一番コードのチカラも、最終的なアウトプットの質も高めることにつながると思います。

他のプログラミングスクールに通っ たことはありませんが、聞いたり調べる限りG’s ACADEMYが他のスクールと大きく違う ところは、自分が作りたいものを作りきる(デプロイする=世の中に出す)ことが卒業要件に含まれているという点だと思います。

また、毎週の課題についても、最低限のルールは決められていますが、何を作っても基本的には怒られません。

むしろ、決められた課題を無視して「自分が作りたいものを全く違う言語で作ってきました!(テヘペロ)」みたいな人を称賛してしまう空気感があります。(いい意味です笑)

つくりたいプロダクトが早めに決まっている人は、毎回の課題で、どんどん卒業制作のパーツを作っていくことができます。ディアゴスティーニ方式です。やっぱりプログラミングもコツコツと作り続けられる人が一番強いです。

夢を大声で語る

そして、夢をとにかく大声で語りましょう。G’s ACADEMYの良いところは、夢を応援してくれるコミュニティであるということです。

私の大好きな広告コピーで、『夢は、口に出すと強い。』という某週刊少年ジャンのコピーがあるのですが、まったくその通りだと思います。

私の場合、自分のつくりたいプロダクトと、プログラミングの技術力が釣り合っていなかったこともあり、どうしても一緒にプロダクトを作ってくれる仲間が必要でした。

事務局に頼み込んで週末集中DEVコースだけではなく、フルタイム総合LABコースの生徒の方々の前でも事業アイデアをプレゼンさせてもらい、仲間を募りました。

最終的にはフルタイム総合コースの方が一緒に動いてくれることになり、最終的にその人の技術力のおかげで優勝することができました。GGA優勝後も仲間を集めて、今はビジネスサイドやデザイナーも含めて6人のチームになりました。

もちろんその人たちの時間や、想いを背負う責任も発生しますが、本当にかなえたいことは口に出すと強い、そう感じた半年間でした。

なぜあなたがやるのか

G’s ACADEMYのクレド(行動規範のようなもの)の中で、私が一番好きな言葉は「Always Ask “Why me?”」というものです。このクレドこそが他のプログラミングスクールでは絶対に学べない、G’s ならではの点だと思っています。GGAに出るにはその前にセレクションと呼ばれる予選会があるのですが、「市場規模が大きいから」、「儲かりそうだから」といった理由では、そもそも GGAに出ることすら難しい仕組みになっています。

セレクションではまず初めに、「なぜあなたがこの事業を、このプロダクトを作るのですか」という点を必ず聞かれるからです。

Why me?をとにかく突き詰めて考えること、その想いがプロダクトの細部に宿るのだと信じています。

とにかく考え、とにかくもがき、とにかく人に見せる

ここまで語ってきて最後に根性論か、とお叱りを受けそうですが、とにかく誰よりも考えて、誰よりも企画書を書き直し、誰よりも人に見せる。これに尽きると思います。

私は期間中に100 人以上の人に5 分間のピッチを見てもらい、100回以上企画書を書き直しました。

歴代の優勝者の中にはもっとやっている人もいるはずです。もちろん人それぞれのスタンスがあるとは思いますが、いろんな人に聞いてもらうことで、自分では思いもよらないアイデアをいただける可能性も上がりますし、初めて聞いた人にどこまでは伝わり、どこで疑問を持たれるのか、段々と見えるようになってきます。一つずつそのページや話す内容を変え、課題をつぶしながら、当日までできる限りのブラッシュアップを行うことで、納得いくピッチができるようになりました。

セカイを変えるGEEKになろう

正直に白状すると、初心者にとっては、G’s ACADEMYのプログラムはとても苦しくてつらいことの連続だと思います。

しかし、その先に広がる喜びや、何よりもたくさんの熱い仲間に出会えることは、それ以上の価値があると思います。自分ならではの方法で、少しでもセカイをより良い方向へ変えていきたい。そんな熱い気持ちを持った人には、自信をもってオススメできます!G’s ACADEMYで一緒にセカイを変えましょう!

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