なぜ福岡は起業しやすいのか。創業支援化の田中課長インタビュー
最終更新日:2021.4.16
「福岡市で起業を考えている方」へお役立ち情報をお届けする
~福岡スタートアップレポート#01~
第一弾は【福岡 起業 なぜ】
をテーマに福岡市 創業支援課 田中課長にインタビューしました!
2014年に国家戦略特区に認定されたことで 起業活動、スタートアップが盛り上がっている福岡市。 田中課長には【なぜ福岡は起業しやすいのか】で【起業するメリット、デメリット】等を お答えいただきました!
平成6年福岡市入庁、釜山-福岡経済協力事務所長 東京事務所次長(シティセールス担当)等を経て、平成31年4月から現職。
~なぜ福岡は起業しやすいのか~
-全国的にも福岡は起業が多い。スタートアップがアツい。という声を
よく耳にしますが、福岡市で起業が多い理由を教えてください。
田中課長:
福岡という町は博多商人の流れ、文化を今も持っているところが大きく、
国家戦略特区に認定される前からもともとの起業数が多かったんです。
開業率の高い都市ランキング
出典:福岡アジア都市研究所「Fukuoka Growth July2016」、各都道府県労働局
-福岡の歴史、文化にも通じる部分があるとのことですが、
他にも要因になる文化はありますか?
田中課長:
福岡の産業構造も面白いところがあって、
福岡市は第三次産業の卸業や小売業が占める割合が9割ほど占めていて
新しいものにチャレンジしやすい。新しいものが好きという文化が根付いているもの大きな要因になっています!
福岡県産業構成
出典:総務省・経済産業省「経済センサス」(2012年)
-新しいもの好きの文化ということですが、それは若年層にも当てはまるものなのでしょうか?
田中課長:
福岡市は21大都市中の開業率・起業者に占める若者の割合も全国1位となり
行政としても創業支援、スタートアップ支援が一番力入れている施策となっています!
起業者のうち若者の割合が多い都市
出典:総務省統計局「就業構造基本調査」(2012年)
-そんな福岡市の中で創業支援課の皆様の役割とはどのようなものでしょうか?
田中課長:
一番は環境整備です!
民間のプレイヤーや民間企業が創業したいとなった時のハードルをなくす、低くすることですね!
法的な枠組みで参入できないという事案を国家戦略特区というものを
最大限に活かしてチャレンジしやすい環境を創り出していきたいと思っています!
それが特定創業支援だったり開業ハンドブック、スタートアップカフェです!
その他にも民間企業では採算を考えるとやりにくとかできない事案がいっぱいあって、そこへの支援や連携というのも濃くしていきたいです。
例で出すとFGN(Fukuoka Growth Next)が良い例になると思います!
※FGNについては、次回の記事で詳しく取り上げます。
~福岡で起業するメリット・デメリット~
-ずばり、福岡で起業するメリットとはなんでしょうか?
田中課長:
まずは、コスト面ですね!
東京とかの都心部と比べて賃料などの固定費が安いので、
東京で1回チャレンジする金額で福岡では2回チャレンジできる!
また、先程の話と少し被りますが、福岡市という大きな括りで
創業支援、スタートアップ支援というものに力を入れているところもあって
ネットワークがすごく大きし、創業者が手探りで苦労して手に入れたノウハウを
オープンにして後輩となる新しい起業家などに教えているのもすごいと思います。
-福岡市全体を大きなコミュニティとして捉えるということですね
田中課長:
そうですね!
町のつくり自体もコンパクトシティと呼ばれている福岡ですが、
ネットワーク自体もすごく密になっています。
起業家同士の繋がりや起業同士の繋がりがすごく強いので、どこかのネットワークに入るだけでどんどんネットワーク、コミュニティが広がっていきます!
-ここまでお話を聞いているとデメリットなんて無いと思えてきました。
創業支援課の課長という立場上言いづらいところもあると思いますが、
福岡で起業するデメリットがあれば教えてください。
田中課長:
以前は、起業家が多い、スタートアップが盛んといは言えども、
中枢となる東京との距離というのはデメリットでした。
ですが、コロナの影響でリモートでもセミナーに参加できたり
ピッチに登壇したりできるような環境に変化してきたので、
距離感というデメリットは少なくなってきたと感じています!
-最後に福岡市で起業を目指している方に一言お願いします!
田中課長:
コロナの影響で生活面もビジネス面も今までと違う側面が出てくると思っているので、是非、この状況だからこそ新しい取り組みに一歩を踏み出してほしい。
我々、行政も全力でお手伝いさせていただきます。
-さいごに
時には笑いを交えながら、終始和やかな雰囲気でのインタビューでしたが、田中課長から福岡をもっとアツくしたいという想いが伝わってきました!
お忙しい中、インタビューにお応えいただきまして、ありがとうございました!