INTERVIEW

レガシー業界×テクノロジー=?
変革を目指して起業!

レガシー業界×テクノロジー=?<br>変革を目指して起業!

レガシー業界×テクノロジー=? 変革を目指して起業!

食品製造業界をスマート化するためのプロダクト開発に取り組む卒業生に聞いてみた

こんにちは!ジーズアカデミー広報の中村英里です。
今回はフルタイム総合PROコース(現在の名称は「LABコース」)の一期生として卒業し、「ユリシーズ株式会社」を起業された諸岡裕人さんにお話を伺いました。

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諸岡 裕人さん

Hiroto Morooka

ユリシーズ株式会社 代表取締役。慶応大学経済学部を卒業後、リクルートスタッフィングにて営業職に従事。その後家業であるワールドエンタプライズ株式会社に入社。LCCのエアアジアジャパンやバニラエアの予約センターやJALの羽田機内食工場の立ち上げ、自社オリジナルの求人メディア立ち上げなど、0から1を産み出す新規事業に従事。2016年4月にジーズアカデミーにフルタイム総合PROコース(現在の名称は「LABコース」)の一期生として入学し、卒業制作プロダクト発表会にて1位を獲得。2016年12月に「ユリシーズ株式会社」を起業し、30兆円の食品製造業界をスマート化するためのプロダクト開発に取り組む。

G’s ACADEMY 中村

本日はどうぞよろしくお願いいたします!
まずは現在行なっている事業の内容をお伺いできますでしょうか。

諸岡さん

“労働集約産業である食品工場の現場仕事をITの力でスマート化させたい”というコンセプトのもと、食品工場の品質管理を行なうサービスをつくっています。

G’s ACADEMY 中村

今に至るまでの経緯を教えていただけますでしょうか。

諸岡さん

父親が空港事業のアウトソーシング事業、機内食のケータリング工場の管理等を行なう会社を経営していまして、大学を卒業後三年間は人材系の企業で勤務した後、父が経営している会社に入社しました。

G’s ACADEMY 中村

お父様の会社を継ぐご予定だったのですか?

諸岡さん

父親は自分に後を継がせようと考えていて、そう言われながら育ってきたんですが、人口が減っていく中、今のままの業態で10年後、ましてや30年後までやっていけるのか?という危機感がありました。

G’s ACADEMY 中村

危機感、ですか。

諸岡さん

超労働集約な業態なので、もしロボットが来たら全部取って代わられてしまいます。 そうして、漠然とですが、テクノロジーを使った新規事業をやりたいと思うようになりました。

G’s ACADEMY 中村

なるほど、そこでテクノロジーに目を向けたのですね。

諸岡さん

そんな中、新規事業を進める中で簡単なWebアプリケーションを作る必要が生じ、外注した際に1,000万円近くの金額がかかったんです。 そこで「今後何か新しいことを始めようとした時に、外注したら毎回この金額がかかるようになるのか?」と思って。

G’s ACADEMY 中村

毎回大きな負担になってしまいますね。

諸岡さん

そうなんです。ITを一切使わないサービスは存在しませんし、起業を考えるにしても自分がまずプログラミングができるようになった方がいいのではと考えて、ジーズに入りました。
その後色々と紆余曲折はあったんですが、最終的には自分がもともといた業界、知見がある分野で起業をしようと思い、今に至ります。

G’s ACADEMY 中村

学校に、それもプログラミングという全く畑違いな分野に飛び込もうとする息子さんを見て、お父様は何とおっしゃられたんですか。

諸岡さん

そりゃもう、ものすごい勢いで反対されましたよ!!
今まで自分の後を継がせようと考えて小さい頃からずっと育ててきて、やっと社会人になって同じ会社で仕事をする段になったというのに、 急にプログラミングを勉強したい、学校に通いたいとは何事か?!と。

G’s ACADEMY 中村

やはりそうですよね・・!

諸岡さん

大げさではなく「勘当する」とまで言われました。

G’s ACADEMY 中村

わわ・・・それはどうやって説得したんですか。

諸岡さん

先ほどお話しした、外注した時に1,000万円かかったということを例に出しつつ、今の時代はどんな業界でもITの力が必要なんだ、という話をして、最終的には条件付きでOKを出してもらうことができました。

G’s ACADEMY 中村

条件、というのは?

諸岡さん

その条件は、「来年2月までに結果を出すこと」。それまでに何かしらの結果を残せなければ大人しく家業を継ぐようにと。 それが父親から提示された条件でした。

G’s ACADEMY 中村

なんと。厳しいですね。

諸岡さん

ジーズアカデミーに入学したのが2016年4月だったので、1年も無い短い期間でしたが、必ず結果を出す!という強い思いで入学しました。

G’s ACADEMY 中村

入学後に事業のアイデアを考える際に、現在の事業のアイデアは結構すぐに浮かんだんでしょうか。

諸岡さん

初めは全く違う分野での事業アイデアを考えていました。娘がいるので、子育てに関するサービス・・・例えば、子供にオススメな習い事をレコメンドしてくれるサービスだとか。

G’s ACADEMY 中村

ふむふむ。

諸岡さん

もともと自分がいたような、いわゆる「レガシーな業界」に対する反発心があったので、そこから離れたい気持ちもあって、トータル150個くらい新規事業のアイデアを考えました。

G’s ACADEMY 中村

150個も!?凄いですね。

諸岡さん

でも、どれも「nice to have」の典型の様なビジネスアイデアで、自分自身も信じきれない。 ましてや、それで起業して勝負する様な覚悟も決まらない。父との約束の期限は刻々と迫っていて、大分追い込まれていました。

G’s ACADEMY 中村

その中で、今の事業でいこうと思われたのは何故なんでしょうか。
何かきっかけがあったんですか。

諸岡さん

ベンチャーキャピタルの人や、AI研究家など、IT系の人や起業家の方が集まる飲み会があって、そこで、自分のいた業界が如何に非効率で、前時代的かを話したんです。

G’s ACADEMY 中村

皆さんどんな反応でしたか。

諸岡さん

そうしたら、「テクノロジーはそういった業界でこそ活かされるべきなんです!」と、すごく興味を持ってもらい、その日にAIエンジニアの方と工場見学する話まで決まりました。自分が当たり前に感じていたものが、ビジネスの種になるんだと分かった瞬間でした。

G’s ACADEMY 中村

それは素敵な体験ですね。

諸岡さん

この体験から、自分がすでに持っている業界へのパイプや知見を活かして事業を興すことを考えビジネスプランを詰めて、シードアクセラレーターに応募したところ、採択して頂きました。
そして今まで一切興味を持たなかった父に、「今の事業領域に近いことをやるんだ」と説明し、何とか納得してもらいました。

G’s ACADEMY 中村

ついに、お父様もご納得してくださったんですね。

諸岡さん

はい。協力してもらえる人や企業が増えていくと、父も段々応援してくれるようになりました。
そして、2016年12月15日に会社を設立しました。

G’s ACADEMY 中村

もともとご自身がいた業界で起業したことで、一番良かったポイントはありますか。

諸岡さん

事業企画の際には課題やニーズを見極めるためにユーザーヒアリングが重要になってきますが、自分にまったくかかわりのない分野で起業しようとすると、ヒアリングがなかなか出来ないんです。

G’s ACADEMY 中村

と、おっしゃいますと・・・

諸岡さん

別の事業アイデアを検討していた際、Webのアンケートサービスを使って一般の方向けにサービスに関するアンケートを取ったこともあるんですが、その場限りの関係性なので、継続的にインタビューして改善するというサイクルを回せません。

G’s ACADEMY 中村

なるほど。その点、今いる環境だとどうでしょう。

諸岡さん

プロダクトを実際に現場で使ってもらえる環境であれば、どこが使いにくい、といった生の声をすぐに、そして大量に集めることができます。今いる環境を軸足にするというのは良い方法だと思いますね。

G’s ACADEMY 中村

すぐに生の声を集めることができる場があるというのは非常に貴重ですね。

諸岡さん

特に、レガシーな業界は変化を極端に嫌うので、社長や役員からのトップダウンで進めても、最後は現場で止まります。現場の責任者レベルで顔と名前が浮かんで、協力してもらえる環境は必須です。
B2Bで起業するなら、今いる環境を軸足にするというのは一番勝算が高いと思います。たとえば医療業界のサービスを素人がやっても、医者が同じ領域で起業したら100%負けるので。

G’s ACADEMY 中村

現在、事業はどの様な状況でしょうか。

諸岡さん

ひたすらヒアリング、開発、検証していまして、今は4社の現場で検証を進めています。また、6月末から国内大手航空会社の機内食の管理で、弊社のプロダクトをテストしてもらうことになっています。
開発もハード、モバイル、Webアプリとやることが多いですし、現場に入ってオペレーションに手を入れたりもしていますので、人が全然足りません!

G’s ACADEMY 中村

これからますますメンバーが必要になりますね。

諸岡さん

今は週末の手伝いを含めてエンジニア4名で開発していますが、3人目の創業メンバーも募集していますので、興味ある方はぜひ以下をご覧ください!
※「0→1の創業期に関わりたいエンジニアに来て欲しい!よろしくお願いします!」

G’s ACADEMY 中村

ジーズアカデミーについてですが、選んだきっかけは何でしょうか。

諸岡さん

卒業制作発表会を見たのがきっかけです。
週末コースの一期生の発表会を見た際に、プロダクトのクオリティの高さに衝撃を受けて。週末コースでこのクオリティなら、フルタイムの全日制コースに通ったらものすごいことになるんじゃ?とワクワクしました。

G’s ACADEMY 中村

いまはエンジニアの方が別にいらっしゃるので諸岡さんご自身がコードを書くことはないかと思いますが、起業するにあたりプログラミングを学んでよかったと思いますか。

諸岡さん

プログラミングを学んだのはすごく良かったと思っています。

G’s ACADEMY 中村

どういう場面でそう感じますか。

諸岡さん

エンジニア同士の会話に1分しか参加できないのか、10分参加できるのかで、全然違います。何にも分からなければ、呪文のようにしか聞こえませんから、会話にならない。

G’s ACADEMY 中村

なるほど。

諸岡さん

技術選定と採用を結びつけて考えたり、必要な工数を把握できたり、基本的には良いことばっかりです。ヒートアップして内容が難しくなってきたら退散しますが・・・笑。

G’s ACADEMY 中村

「プログラミングのスキルを学べる」という点以外でジーズアカデミーのここが良い!と思うところを教えていただけますでしょうか。

諸岡さん

起業したい人のボリュームが多く、これから起業する、もしくは起業したばかりの人といった自分と同じフェーズの人と繋がりがもてるところですね。

G’s ACADEMY 中村

諸岡さんはどんな方と繋がりがもてましたか?

諸岡さん

たとえば、もともと建設業界で現場監督として働いていて、現場で撮影した大量の建設写真を紙で管理する非効率さを解消するプロダクトで起業した、一期生の中島さん。

G’s ACADEMY 中村

週末コース一期生の中島貴春さんですね。
※中島さんのインタビュー記事はこちら

諸岡さん

中島さんと直接交流を持つようになったのは起業をしたあとなんですが、自分と同じように、ITが入り込んでいない業界を変えたいという気持ちで起業された方で、自分より一歩も二歩も先を行く、でも遠すぎない存在である先輩起業家と交流をもてる機会は貴重かなと。

G’s ACADEMY 中村

なるほど。目標となる先輩起業家がいるというのは励みになりますね。

諸岡さん

あとは、新規事業の立ち上げ方についても学校で相談に乗ってくれますし、ビジネスプランについての授業もあります。 何より、以前の職場で、「TechCrunch見た?」とか、「◯◯っていうスタートアップすごくない?」とか言っても誰も分かりません。当たり前に起業ネタを議論できる環境は最高です。 ほとんどの人が起業志向というのは、他の学校にないところだと思います。

二代目として家業を継いだ時に得た、業界に対する見識やリレーションをもとに、そこにテクノロジーを掛け合わせることで、レガシーな業界に変革を起こすべく事業を立ち上げた諸岡さん。
ジーズアカデミーでプログラミングを学ぼうと入学するのは、ほとんどがプログラミング未経験で、これまで全く違う業界・職種の経験を積んだ方です。
これまでの「プログラマー」とは異なる視点を持った方にプログラミングという武器を持ってもらい、社会に新たな価値を創造するサービスを産み出す。そんなGEEKを、ジーズアカデミーはこれからもどんどん輩出していきたいと思っています。

ジーズアカデミーでは入学希望者向けに説明会を随時開催しております。我こそは世界を変えるGEEKだ!という方はぜひご参加ください!

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