卒業生チューター陣から見るG’s ACADEMYの姿
就職・起業・新規事業など、既に多方面で活躍をしているG’s ACADEMYの卒業生。
彼らはなぜ入学をし、どうやってキャリアチェンジしていったのでしょうか?
そんな疑問を多種多様な10名の卒業生に、深いところまで踏み込んで聞いてみよう!というのが『Why meインタビューシリーズ』。
インタビューの中では、彼らのバックグラウンドや体験談に加えて、G’sのCREDO(7つの行動指針)を絡めて、各々の感じた「G’sらしさ」についても語ってもらいました。
★CREDOとは?― G’s ACADEMYの7つの行動指針01 Cool, Geek, Act with Passion
02 好奇心で自走せよ
03 体感こそ知識、体現こそ知恵
04 DCAPで動き、Deployにこだわれ
05 常識や権威ではなくミッションで選べ
06 全力で走り抜く感動が至上
07 Always Ask “Why me?”
G’s ACADEMY(以下 ジーズ)には、受講生に対して疑問点を一緒に考え、解決に導いてくれるチューターという方がいて、卒業生がそれを楽しんで手伝ってくれています。
今回は下記の3人に、卒業後もジーズにてチューターを続けられる理由、チューターという立場から見るジーズらしさについて聞いてみました。
週末コースDEV 2期生 椎野大地さん
週末コースDEV 10期生 平下公洋さん
平日コースLAB 5期生 岸本竜馬さん
―まずは皆様の経歴とジーズに入学したきっかけについて教えて頂ければと思います!
椎野さん:僕は2015年に週末DEVコース(以下DEV)2期生に入学しました。入学前は新卒で入社した小売の会社に5年ほど勤めていた頃でした。
その頃ちょうど世の中ではwebやネイティブアプリなどのニーズが高まっていた頃で、その波にどう乗るのかについて気になっていた頃でしたが、Webやアプリなどの技術的な知見がなかったためどうしたらいいかわからず悩んでいました。仕事で行き詰まっていた時に自分が何か作れる側になりたいと思ったのが、プログラミングを勉強しようと思ったきっかけですね。
さらにその時ちょうど山崎先生(ジーズアカデミーの主席講師)の講演会があって、それを聞きに行ったことがジーズを選んだきっかけです。
平下さん: 僕は新卒でずっと医療機器のエンジニアをやっていて、ある程度そこでやり切った感があったので、その後外資系に転職して医療系のITのプロマネとか技術リーダーをやっていました。
でも外資系は海外で作ったものを日本に持ってくる流れで、製品をまったく作れなくて、やっぱり自分で製品を作りたいと思ったんです。それで日本の会社に戻り、ICTの開発担当になって、webの世界の面白さに気づいたことがきっかけですかね。
でもそこの会社でやってたPoCを実施した後に実際にサービスとして世の中にだすのがなかなか大変だったから、そのモヤモヤを解消したいと思ってジーズに来ました。
あとは、それまでは組み込み系やエンタープライズ向けのクローズドな技術中心に携わっていたので、webの世界のオープンなLAMP環境の技術を学びたいと思ったこともあり、ジーズに来たって感じですかね。
竜馬さん:僕は出身沖縄で、貧しい家庭で育って、その時在沖縄米軍の事件も多くて治安が悪かったこともあり、僕らの世代は勉強するよりもどうやったら自分や大切な人を守れるかを意識する環境で育ったんですよね。
高校卒業してすぐ海外にいって、バックパッカーをずっとやってたんだけど、帰ってきてお金がないからとりあえずお金を稼ごうと思った矢先にお母ちゃんが身体を壊したことから、風俗ビジネスを始めました。
そんな中で、またもや20歳の女の子が在沖縄米軍にレイプされ殺される事件が起きて、自分は当時在沖縄米軍に女の子を派遣する仕事をしていたから、働いてくれている女の子達の命の責任を持つ覚悟がないまま働いていけないと感じ仕事をやめました。
その時思ったのが、カースト制度があるような国でも、テクノロジーは万人に対してフェアといった点で、自分のとこで働いていた風俗の女の子達も技術を身につけたり、学ぶ機会があったら、きっともっといい生き方ができるんじゃないかなー、そのためにもまずは自分が模範になることが大事だと思った。だからジーズにきたって感じですね。
(一同):すごく深い話ですね。
平下さん:技術の中でも、プログラミングを選んだ理由はなんですか?
竜馬さん:あー僕もともと言語学が好きで、言葉がもっている世界観がすきなんですよね。
例えば僕が山って言ったら皆さんそれを思い浮かべるじゃないですか、言葉が世界を作るって感じじゃないですか。プログラミング言語もプロダクトっていう新しい世界を作るじゃないですか。面白いなー!!!
それをみんなができたら、わざわざ風俗で働く選択肢はしないんじゃないかなと思っています。
(一同):うーん!なるほどーーーー!
―みなさんそれぞれ違うバックグランドがあって、違う理由でジーズに入学されたと思いますが、特にジーズ在籍中に意識していたこと(why meの部分や上記CREDOで通じるところ)はありますか?
平下さん:自分は③”体感こそ知識、体現こそ知恵”ですかね!
ずっとエンジニアをやっているんで、エンジニアとして普段から沢山勉強するんですよ。例えば本を読んで、あ、これ自分のプロダクトに適用したいと思っても、できないんですよね。なんでかっていうと、本は一般向けに書かれていて、汎用性を目指しているので。
だから逆からやるのが本当は正しいんですよね。自分のプロダクトを作ってみて、「あ、これどういう意味なんだろう」って思って勉強した方が、自分の中で知識と経験の蓄積になる。
本を読んでても、自分が作りたいものは作れないんですよ。だから挫折しちゃう人がたくさんいるんですけど。
でもジーズがいいところは、まずは自分が作りたいものから入る。エンジニアにとっても起業家にとってもそこが大事なのかなと思います。
椎野さん:僕は②”好奇心で自走せよ”ですかね。
自分が実際に現場で働いていた時にあったのが、業務で使うシステムがあちこちに散らばってて、不便だとわかっていたけど誰も改善方法がわからないから変えられない問題があったので、実際に使う人にとって使いやすいものを作りたいと思っていました。
そのためにもまずは自分自身が使いやすいと思ったり、面白いと思ったものを作っていきたいと思っていました。
―現在卒業生の再聴講制度を使ってswiftを勉強しているのもそういった観点からでしょうか?
椎野さん:そうですね。今の会社ではアプリのディレクションをメインで仕事しているんですが、コードがわかっていれば正確な指示が出せますし、もちろんゆくゆくは自分でコードを直したり、アプリの開発をできるようになりたいという目標もあります。新しく自分が学ぶ時は、今の受講生から刺激をもらっています。
竜馬さん:僕は⑦”Why me”ですね。誰とも競争しない。自分が決めてきたことだけ達成する。
―実際にはどういう場面で意識していましたか?
竜馬さん:例えば最終課題提出時も絶対言い訳しない。人より劣ってようが遅かろうが関係ない。自分がやると決めたら必ず自分が決めた期限内にやりきる。
人とは比べずに一人でもなんでもやる。
(一同):かっこいいですねー。人とは比較しないってことですよね。
竜馬さん:優秀な人なんかいくらでもいますからね。自分を貫けばいいんですよ。
<チューターについて>
―皆さんなぜチューターをやろうと思ったんですか?
平下さん:僕はもう山崎先生をリスペクトしていて、山崎先生みたいに優秀なエンジニアと仕事がしたいっていうのがきっかけ。
在籍中にハイボール飲みながらみんなと色々話をするのが楽しくて来ていました。(一同笑い)
要するにチューター同士のつながりが僕にはすごく魅力的に感じたからですね!
椎野さん:僕は受講生のときに正直そんなにできることがなくて、色んな方々に助けてもらってなんとかついていけたというところが結構あったんですよ。
要領が悪かった自分みたいな人は恐らく結構いるはずで、困っているけど声があげられないみたいな人もいるだろうなと思って。そういう人の後押しをして、プログラミングの楽しさを知ってもらいたいと思って始めました。
自分自身が出発点ですね。
竜馬さん:僕は風俗の仕事をやっていた経験で、学歴や教養がない人に新しい選択を与えることができることを目標にこの業界に入ってきたところがあるから、やる気があってモチベーションが高い人たちを教えられなかったら、そんな子たち(学歴や教養がない人達)に新しい視点を与えることなんて無理だなと思って始めました。
―チューターのやりがいは?
平下さん:やっぱり感謝されるのはうれしいですよね。ずっとエンジニアをやっている僕らにとってはそんなに難しくないことでも、受講生にとっては場合によっては半日とかつまずいていたりするので、それを解決する糸口を教えることで感謝されることはとても嬉しいことです。
あとは、今会社でエンジニアのメンターとかもしているんですけど、自分が教えていた人が、思わぬ成長をすることの喜びが大きい。
椎野さん:課題のレビューをする中で、人のコードみてアドバイスすること自体が僕にとってはすごく貴重な経験。そこからいいコードってなんだろうとか、開発に関するコミュニケーションって文字だけだと誤解が生まれやすかったりするので、いいものを作っていくのに、どういうコミュニケーションをしていったらいいのかを探りながらやっていました。
特に最近うれしかったことは、自分がかかわった人(DEV12期の舟久保さん)がどんどん成長していくのを見れたこと。すごくやりがいを感じましたね。
竜馬さん:やっぱり分からないって悩んでいる人達がわかるようになってくれたり、一緒に困難を乗り越えられたときは嬉しいですよね。
―チューターとしてサポートした受講生がどんどん出来るようになっていくのを見ると嬉しくなりますよね!そんな皆さんも現役受講生だった頃がありますが、その頃と比べて、受講生を支える側になった時に、視点や気づきの変化をお聞きしたいです。
竜馬さん:脳みその使い方って、3タイプに分けられるそうなんですよ。
大から小を理解するタイプ、小から大を理解するタイプ、あとは感覚から理解するタイプ。それをチューターをやってみて、実際に体感しましたね。
―竜馬さんは人のタイプを見極めて、人に合わせて教え方を変えているっていうことですか?
竜馬さん:そうですね。その人が視覚重視なのか、聴覚重視なのか、感覚重視なのかっていうところを判断して、同じ感覚の言葉を使うと理解しやすいんだなっていうところも検証できたのがよかったですね。
―面白いですね!エンジニアの視点からだとまた違ってくると思うんですけど、平下さんはいかがですか?
平下さん:普段から心掛けているのは距離感ですね。
―距離感というと?
平下さん:あえて手取り足取りやらないっていうのも時には重要だと思います。常に隣にいなきゃこの人はできなくなるようなことはしない。
“二人羽織”的に教えるっていうことを意識していますね。自分は手を出さない。手順を示す。全部本人の手でやってもらうっていうことですかね。
イメージ的に補助輪付きの自転車。ずっと支えてあげてしまうと永遠に漕げないじゃないですか。だから思い切って手を離して、転ぶかもしれないですけど、それも重要なことだと思います。
でもそれもケースバイケースの時もあって、例えば授業の時は今あるトラブルをすぐ直して授業についていけるようにしてあげるようにしたり、オンラインで対応するときは、時間かけて対応したりしています。
―オンラインの時と授業の時で教え方を変えているってことですかね?
平下さん:教え方は違いますね。授業の時はもう問題解決直結型。授業後やオンラインの時は手順を示して時間かけてもいいかなと。
椎野さん:(平下さんが言っていた)教えすぎないっていうとこは似ていますね。
その人が考えて正解にたどり着くまでのプロセスを奪いたくない。そこは自分で乗り越えたという実感をもって進めてほしいと思います。
ただ、何をすればいいかわからないとか、なんとなく途中までできたけど、そっから先がわからないという方が多いので、手順や考える順番を整理して、できるだけ簡単な言葉に置き換えてあげたりとか、その人がどういう説明だったらわかりやすいのか常に意識したりしてやっています。
でも共通しているのは、説明を受けて、自分でやってもらうということを心掛けていて、教えすぎないことですね。
―教えてばっかりにならないように気を付けているっていうことですね。
平下さん:椎野さんは本当に面倒見がいいですよね。僕はちょっとドライなところがありますね。キャラが違います。
椎野さん:がっつり対処してほしいことがあったら(平下さんに)お願いしちゃっているんですけどね。
平下さん:難しいことはふってくるんですよね。(笑)
<まとめ>
―ここまで色々なお話を伺ってきましたが、なかでも皆様が思うジーズらしさをお聞きしたいです。
椎野さん:受講生もチューターもそうなんですけど、皆さん成長段階にあるので、どんどんスキルアップや、人間的な成長をし続けている集団だなと。
自分もまだできないことは沢山ありますし、もっともっと出来る余地はあるなと思います。人数もどんどん増えていますし、レベル高い方も増えているので、成長し続ける場所なのが面白くて、そんなところで自分がお手伝いできるっていうのが、今すごいやりがいだと感じています。
平下さん:(ジーズらしさは)やっぱりコミュニティかなと思いますね。いい意味で変わった人とか、尖った人が多い。世の中的にはみだしたような人がいていい空気感とか、懐の深さはいいなと思います。
大事にしたいし大事にしてほしいですね。
―平下さんは色んなスクールやコミュニティに入っていますが、ジーズが他のスクールと違うところってありますか。
平下さん:スクールは卒業したらそのコミュニティ自体終わっちゃうことが多いけど、ジーズはやっぱり戻ってきたくなる場所。
時々急にお手伝いをふられたり召喚されたりしますけどね。(一同笑い)
なんとなく部活に近い部分がありますね。部活終わった後にみんなで部室に集まって話し合うみたいな。スタッフもそうですけど、(ジーズに)来ると誰かしら知り合いがいるっていうのがいいですね。
―ジーズは”卒業しない学校”、受講が終了しても帰る理由がある場所みたいなのを目指しているので、そのように感じてもらえると嬉しいです。
竜馬さん:まさしく皆さんが仰っていることがジーズらしさだと思いますね。
質のいいコミュニティがジーズらしさ。沖縄でいう〝ゆいマール精神(お互いがお互いを助け合う)”みたいな。
みんな沖縄出てもまた戻ってくるんですよ、(ジーズも)それと似ていて、卒業してもまた帰ってくる場所。そういうコミュニティが魅力ですね。
―これからジーズに入学される方に伝えたいメッセージをお願いします!
椎野さん:「プログラミングができないかもしれない」と思うことがあるかもしれないですが、まずは自分でやってみてから判断してほしいですね。ジーズは仕事とは違って、自分で自分のために時間をとってきているので、どんどん自分でやりたいことを見つけて試してみて、失敗してっていうのができる場所。
是非皆さん野望をもって入ってきてほしいです!
あと本当にバックグランドが多様なコミュニティなので、そういった環境のなかで勉強をするっていうことを楽しんでほしいなと思います。
竜馬さん:「Just do it」。それだけです。
平下さん:自分もそれに同意ですね。やりきってほしいなと。
椎野さん:初めからコミュニティ頼りにしちゃうと違うかなと。自分がまず突き抜けてやり切った先にこのコミュニティがあるので。
―最後に、これから目指す姿を教えてください。
竜馬さん:自分みたいなバックグランドの方ってたくさんいる。特に後進国の方が多いです。お金がなくて進学できなかったとか、環境が悪くて勉強ができないとか。でも僕はやれているし。
要するに「Always chance, always choice」なんです。でもChoiceは知識がないと選べないから、何を選ぶかっていうのもちゃんと考えてほしいですね。
平下さん:最初は色々起業も考えて入ったんですけど、自分はやっぱりテクノロジーサイドだなと、技術の方が好きだと実感したんです。
例えばジーズでは、助太刀(ジーズ卒業生発ベンチャー)みたいに起業としては有名な人を輩出しているじゃないですか、でもエンジニアとして有名な人はまだ出てないなと。だから僕はテックリードとかCTOとか目指していきたい。
よく山崎先生が話すのは、起業家というビジョナリーがいて、それを支えるテクノロジストがいて、(appleのスティーブジョブスとウォズニアックみたいな)あれだけ世の中に影響力があるものができた。
ジーズでいえば、児玉さんがビジョナリーで、山崎先生はテクノロジストみたいな関係。僕はそういうビジョナリーの人を支える人になっていきたい。
椎野さん:仕事をしていると、職種みたいな枠があって、部署があって、ポジションがあってみたいになっていると思うんですが、そういった決まったものに入ってくのではなく、今までにない新しい仕事を作っていくとか、現在あるものをどんどん変えていきたい。
それはジーズを経験したからこそ目指していける世界なんだと感じています。
これからも自分自身をどんどんアップデートしていきたいと思います。
<さいごに>
皆様それぞれ入学した理由や目指している姿は違くとも、ジーズのコミュニティをうまく活用し、そして卒業後もすごく大事にしているのが良く伝わりました。
チューターの方々お忙しい中、インタビューにご協力頂きましてありがとうございました!