未経験からフロントエンドエンジニアに -実体験から見える、今フロントエンドエンジニアに求められること-
こんにちは、G’s ACADEMYスタッフの大堀です。
プログラミング学習者数が増えてきた昨今、未経験からエンジニア転職を目指す方も多いのではないでしょうか。
今回は現役フロントエンドエンジニアであり、プログラミングを学習したのちに未経験から自社開発企業のフロントエンドエンジニアに転職された甲斐さんに、その実体験を聞きました。
甲斐 匠平
ウェブエンジニア。熊本出身の36歳。
前職の社内エンジニアの働き方に感化されエンジニアへの転職を志し G’s TOKYO DEV10期生として入学。卒業発表会 (GGA) で声をかけてもらったHRベンチャー企業へ卒業後にジョイン。新規事業の開発に主にフロントエンドとして携わる。
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目次
フロントエンドエンジニアの仕事全体像と、働き方についてはこちらをご覧ください!
甲斐 今回もよろしくです。
フロントエンドエンジニアに必要なスキルとは
大堀 フロントエンドエンジニアにはどんなスキルが求められるのでしょうか。
甲斐 会社の開発体制や業界などによって一概に言えない部分もあるので、ぼくの身の回りの話をしていきますね。
ぼくはHR系ベンチャー企業に所属していて、主に自社サービスをチームで開発しています。この環境でフロントエンドエンジニアに求められるのは、まず技術面ではHTML,CSS,JavaScriptを理解していることが挙げられます。これらがないと実装できないので必須ですね。
また、プログラミングスキルに加えて一定のコミュニケーションスキルも求められます。
大堀 どんな場面で必要なんですか。
甲斐 ひとつは開発チーム内でのコミュニケーションです。チームで開発を進めていくので、こまめなメンバー間の連携はとても大切なんです。
ふたつめに、開発者ではない他部署の方とのコミュニケーションが頻繁に発生します。同じ開発者でもフロントエンドはその性質上、バックエンドよりも他の部署の方と話をする場面が多くなるんですよ。
大堀 連携しながらプロジェクトを進めていく頻度が多いということですか?
甲斐 連携して進めることもありますが、webに関して開発者以外が分かる部分ってフロントエンドだけなんです。バックエンドは目に見えないから分からない、フロントエンドは皆ひとりのユーザーでもあるのである程度意見をいえる、なので必然的に他部署の方が意見を出してくれるのはフロントエンドが多くなります。
大堀 なるほど!開発者以外も理解できるように伝えることも重要になりますね。
甲斐 はい。あとは、デザインに対する自分なりの理解をもっていると尚良いかな。
自分なりの理解があると、デザイナーと向き合ってディスカッションができますよね。そこで新たなアイデアが生まれると、最終的により良いサービスを開発できることにつながってくるんです。
大堀 開発スキル、コミュニケーションスキル、あとはデザインに対する理解が大切、と。
開発スキル(主に)HTML,CSS,JavaScript
コミュニケーションスキル
デザインに対する自分なりの理解
未経験からエンジニア転職するために取り組んだこと
大堀 甲斐さんはフロントエンドエンジニアになるために、どのようなことに取り組みましたか。
甲斐 ぼくはジーズアカデミーの週末DEVコースに通いながら半年かけてプログラミングをゼロから学習しました。ちょうど前職を退職した時期に入学したので、毎週起きている時間はほとんどプログラミングをしていました。
大堀 おお、相当な時間をかけられたのでは。どんな学習スタイルでした?
甲斐 当時はフロントエンドもバックエンドも両方とも学習をしていました。はじめてプログラミングと向き合ったこともあったのでとにかく興味が沸くこと、面白そうなことは全部手を出して学習しました。効率の良い勉強法だったかといわれると微妙なところですが。(笑)
大堀 好奇心の赴くままに突き進んだわけですね。
甲斐 はい。そうやってフロントエンドもバックエンドも両方学習していった中で、さらにフロントエンドと向き合っていきたいと思うようになっていきました。
大堀 ふむふむ。ちなみにもう一度ゼロから学習するならどんな学習スタイルが良いと思いますか。
甲斐 うーん、もう一度ゼロから学習するならひとつの領域に特化して深く勉強をするかな。そのためには強い目的意識が必要になるので、できるだけ早く目的を明確化させる努力をすると思います。
大堀 いろんな方を見てきて、目的の有無って本当に学習成果に直結しますよね。
甲斐 もちろん興味のあること全部手を出して学習していくのもいいのですが、未経験からエンジニア転職するなら限られた時間の中でどこまでとがった武器を身に着けられるかは重要だと思うんですよね。なのでぼくもできるだけ早く目的を絞り、そこに集中していくのが良いと思います。
フロントエンドエンジニアの市場/転職ニーズ
大堀 フロントエンドエンジニアの市場ニーズは実際どう動いていると感じますか。
甲斐 常に一定のニーズが存在し続けているなという印象がありますね。
特にwebサービスを開発するときはバックエンドもフロントエンドも両方が必要になるので、フロントエンドだけニーズが減るとか、バックエンドだけニーズが減るとか、そういう話はしばらくはないのではないでしょうか。
大堀 2020年以降の急激なデジタルシフトの影響などはあったりしたのですか?
甲斐 ぼくのまわりではそれほどなかったです。もちろんフリーランスで業務委託としてジョインしているとか、雇用形態によっては多少の変動はあるようですが。
大堀 あと、エンジニアは比較的転職する方が多い職種だという話をよく聞きますが実際どうですかね。
甲斐 全員がそうではないですが、間違ってはいないと思います。そのチームで吸収できるものを吸収しきったら次のステージを求める、ということひとは一定数いるかと。
例えばベンチャー企業ではチームで大きなサービスを一つリリースしたあとに、しばらくスピードがゆっくりになる時期があったりします。リリースするまで新しい技術を積極的に取り入れてガンガン挑戦してきたのに対して、開発がひと段落するとどうしても技術的な挑戦が減るんですよ。
大堀 なるほど。
甲斐 ちょうどプロジェクトを乗り切った達成感のある時期にも重なるので、そのときに次のステージを考えることはあるようですね。
フロントエンドエンジニアとして活躍する人
大堀 最後の質問です!
フロントエンドエンジニアとして活躍するのはどんな方が多いのでしょう。
甲斐 まずは技術的な探求心、好奇心が強い人は活躍しています!
前回の話でも触れましたが、フロントエンドの世界では年間で数十ものフレームワークが生まれているので新しい知識をいち早くキャッチして発信している人は活躍している人が多いです。
大堀 新しい技術を吸収している人とそうでない人で年々差が開いていきそうですね。
甲斐 面白い部分でもありますけどね。フレームワークだけではなく、ユーザーの要望も毎年のように少しずつ変化しています。そういったトレンドまで押さえることができる人も、活躍しています。
あとは、エンジニアとしてユーザーと真剣に向き合っている人はとても重宝されます。どの職種でも同じだと思いますが。
大堀 同じ職種でも人それぞれ長所を活かして活躍されているんですね!
未来のキャリアパス
甲斐 話の続きで、キャリアパスもその人の長所、性格によって色々な選択肢があるかなと思います。
エンジニアをまとめるマネージャー(管理職)につく人もいれば、技術的にチームメンバーを引っ張っていくリードエンジニア(肩書はあくまで開発者)、他にももっと上流工程でどんな仕様のプロダクトを開発するか決めるプロダクトオーナーになる人もいます。
大堀 フリーランスや副業という選択肢もありそうですね。
甲斐 もちろんです。最近はリモートワークの働き方が普及してきてフリーランスの求人も増えてきました。今までは出社必須だった案件もリモートで対応可能、とか。
副業に関してはもっと敷居が低くて、ぼくの身の回りでも3 ~ 4割の人は副業しているかな。
大堀 多いですね!
甲斐 珍しさはないですね。(笑)エンジニアは営業などと異なり場所を選ばず働けるのと、専門性の横展開がしやすいという点があります。大抵の会社の開発は聞いたことのあるプログラミング言語を用いて開発しているので、それを自分が扱えれば支援できます。なので他の職種に比べてハードルが低いんです。
大堀 一つの組織内でのキャリアパスに加え、独立したキャリアへのハードルが低いのはとても魅力的に感じました。本日はありがとうございました!
聞けば聞くほど未来の可能性を秘めた職種であると同時に、日々変化する業界で自律して動いていくことが求められることを話の節々で感じました。
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